この記事の先生
はじめに
今まで多くの講演やカウンセリングをしてきましたが、その中で必ずと言ってもよい程よく出る質問が、
① 塾についてと
② 子供たちの学力について
の2点でした。これほどまで塾について、そして学校教育や学力について情報が少ないのかと痛感させられた次第です。
そこで今回、これまでの質問の中から特に多かったものを選び、それに対して私が答える(いわゆるQ&A方式)という形でコラムを書かせていただきました。
お子様の将来のために、ささやかなお手伝いができればと思います。
(1)失敗しない塾選びQ&A
第2回(第1回はこちら)
Q3.いつごろから塾に通わせたらよいのですか?
A.
通い始める年齢はお子さんの学力や進路希望によって変わってくると思います。
① お子さんが小学生の場合
もし首都圏の中学などに受験進学を希望するのであれば一般的に小学3年生くらいから始めるのが良いと思います。
また、県内の中学に受験進学を希望するのであれば小学5年生からは始めたいものです。ただし、これはあくまでもそれまでの学習がしっかり身についていることが条件ですが・・・。
そしてお子さんが特に中学受験を希望していない場合、学力に心配がなければ(学校の授業にちゃんとついていっていれば)あえて塾には通わずにのびのびさせるか、国語・算数などの小学校のまとめや中学で習う英語の予習などを目的に小学6年生から通うというのも一つの方法だと思います。
最近の高校入試では、特に小学校5・6年で習う算数の力がとても重要になっています。そこで、ぜひ小学生のうちに真の学力を育てる工夫をされるとよいでしょう。ただし、お子さんの学力に多少心配がある場合は早めに相談されると良いでしょう。
② お子さんが中学生の場合
学力に特に心配がなく家庭学習の習慣もきちんと身についているのであれば、あわてて塾にいく必要もないでしょう。
しかし、小学生のときから学力に不安があるとか、家庭学習をほとんどやらないようであれば何らかの手は打たれたほうが受験期を迎えてあわてずに済むと思います。
いずれにしても、ただ「みんなが行っているから」といったように、目的意識がないままで無理やり塾に通わせるというのは、お子さんの将来に決してよい結果を残さないと思います。
Q4.塾(授業形式と個別指導)の良い点は?
A.
まず、授業形式の場合、一番の良い点は、多人数によって同じカリキュラムを進めていくという性質上(特に能力別クラス編成を実施している塾ではクラス落ちがある)生徒一人ひとりに競争心が身につくと言えるでしょう。
また、授業の進みが比較的早いので多くの宿題(予習)が出されるため、授業についていくために、家庭においてもしっかり勉強する生徒が少なくないと言えるでしょう。
対して個別指導の場合は、生徒一人ひとりに合ったカリキュラムが組めるという点が一番の特徴でしょう。ですから、途中から入塾しても差し支えないと言えます。
また、人にはそれぞれ違った能力・個性などがありますが、個別の場合一対一の人間関係が作りやすいため、おのずと学習においても自分に合ったやり方で進めることができるでしょう。
次回(7月1日号)は、第3回として、
Q5.塾選びのポイントは?
Q6.学校の勉強で足りないものは?
について、お答えします。
お楽しみに。
鈴木 克美