’17明治大学合格者インタビュー(檜原 隆之介くん)
今年も卒業生にご協力いただき、合格を手にするまでの受験体験をインタビュー形式で取材させて頂きました。これまでの受験に対する失敗談から、大学合格を手にするまでに経験した様々な体験を赤裸々に語っていただきました。
これから大学入試を迎える高校生必見の熱いメッセージが満載です。ぜひご覧ください!
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明治大学 文学部 合格
宇都宮短期大学附属高校卒 檜原 隆之介くん
INTERVIEW TITLE
「明治、愛」
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1.学年でビリの方だった僕が本気を出した理由
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――それではインタビュー始めさせていただきます。よろしくお願いします。
お願いします!
――まずは受験舎の思い出でも聞こうかな(笑)
僕にとって受験舎って日常だったんですよ。朝起きて、顔洗って、ご飯食べて、歯磨いてっていう感じで、日常の一部だったんで、特に思い出とかはないっていう感じです。学校終わったら受験舎にすぐ来て、終わるまで勉強して帰るっていうのが日常の一部だったんで。
――今年一番自習室にいた塾生だったのかな、檜原君は。しかも、檜原くんが2年生の時、ずっと自習室で勉強してるから、檜原くんを担当してない先生が「あの受験生、頑張っているね」って言って、「いや、彼は2年生ですよ」って教えたら「ええー?!すごい!」みたいな(笑)で、受験舎に通い始めたのは2年生の…
夏期講習からです。
――受験舎に来たきっかけは何ですか?
高1の時に、僕赤点を6個取ってたんですよ(笑)。すごくないですか?!夏休みとかも特進コースで唯一僕だけが居残りで。で、何とか進級はできたんですけど、高2になってからさすがにやばいなーと思って勉強したら学年で一桁に入ったんですよ。ビリの方から一桁に入ったんで、このままいけばもっと行けるんじゃないかと思って、塾入ろうと思って入りました(笑)
――1年の時は部活とかは?
部活も勉強もしてないです。
――ダラダラと高校生活を送っていた?
そうです。
――高校入って、勉強しようって気には全然ならなかった?
最初はなってたんですけど、時が過ぎてく中で、やる気がどんどんばーっと…
――それは意外ですねえ。やる気のある時の檜原くんしか見てないから。2年で成績上がったって言ってたけど、塾で受講していた国語は苦手だった?
苦手でした、やばかったです。
――それは小学校、中学校の時から?
今考えれば、読書も何にもしてなかったんですよ。本も活字も読んでなかったし、中学校の国語も問題も適当に丸だけつけてみたいな感じだったんで、もうしょうがなかったのかなって思いますね。
――じゃあ、国語っていう勉強は…
一切やってないです!
――思いっきり言い切ったね(笑)
言い切ります!(笑)
――確かに授業を取り始めたとき、国語をどうにかしなきゃっていう意識はすごく強かったけどどうしたらいいかが…
全く分かってなかったです(笑)
――夏期講習では現代文をやってたけど、解き方とかも自分なりのやり方でやってたからね。読み方も分かってないっていう感じで。久々に読みの癖が強い人が来たなあって思ってたんだよね。だけどたくさん授業取ってくれてたから、癖を修正する時間はいっぱいあるなあと思って、やりがいがあるぞーって。
でもなんだかんだ言って一番現代文が面白かったです。
――今まで現代文の世界を知らなかったんだよね。で、夏期講習では現代文をやって、講習終了後はそのまま入塾してくれて古典の勉強も始めたんですけど、古典はそれなりにやってたのかなっていう…
高2の受験舎に入る直前に文法は一通りやってました。
――そうだよね。だからやってはいたんだけど勉強量が足りてなかった感じで、ほぼゼロだったから、なかなか結果に出るのが時間がかかったというか、ね。ところで、受験舎で勉強していてここが力になったということはありましたか?
現代文だと、ひたすら、解いて間違いをちゃんと自分の言葉で直してOKもらったら要約、それがもう最高です!
――基礎的な、オーソドックスなところだね。
それがもう本当にためになりますよね。面白かったですし。
――それは良かった、良かった(笑)。檜原くんは文章を読んでいると読み方だけじゃなくて、そこに自分の意見をちゃんと持ってくれているから。
そうですね。集団形式の塾じゃなくて、個別を選んだのもそうで、自分って他人が疑問を抱かないところに疑問を抱くんで(笑)集団授業だとそれが解消できないなって思って、個別の受験舎を選びました。
――確かに檜原くんは疑問を抱くところが人とちょっと違くて、おっ、そこをついてくるのかーっていうことはよくあったよね。ところで、国語の力がついてきたなあって思うようになった時期はありましたか?
3年に入ってからはけっこう文がよく見えた気がしますね。注意して見られたというか、文が入ってきたというか。一文一文じゃなくて大きな視点で見られるようになってきたというか。
――最初入ってきたときは、一文にこだわってその部分をすごく解釈しちゃって、前後のつながりを考えてなかったんだよね。
そうです!
――徐々に全体で筆者が主張したいことを捉えて、その構造的にここはこうなっているっていう見方ができるようになってきてたよね。
だからよく「この文章の最後の終わり方、変じゃないか」とか。
――あーよく言ってたよね!で私が「これは入試問題で長さが決まっているから論文を切ってる」っていう話をよくしてたよね(笑)確かそのころから模試の結果も徐々に上がってきたよね。
河合塾の第3回では偏差値が60には届かなかったんですけど、59.8ぐらいだったんで、めっちゃ苦手からそこまで上がったこと考えたら、すごくうれしかったです。
――あわよくば、もっと上行けたらってね。でも模試でうまくいくときといかないときがあったけど、古典もちゃんと実力はついていたから、最終的にはその偏差値は超えられていたんじゃないかなって思うよ。
古文は塾でやっている以外にも自分でも結構がんばってやってくれてたと思うんですけど、自分でやった教材でこれは良かったなっていうのはありますか?
古文は「土屋の古文100」、あれを音読するのがいいなあと思いました。
――すごいやってたよね。確か毎日1つはやるようにアドバイスしたよね。檜原くんは論理的に考えるけど、古文は話が飛んでいるから、「土屋の古文100」で「なんでここ、こうなるんですか?」ってよく質問してくれて。檜原くんは古文の勉強量が足りてなくて、その世界観に慣れていないところがあって。
でも自分でもしっかりやってくれていたおかげで最後には世界観にかなり慣れていてくれたんじゃないかなって思うよ。あと「徒然草」を読んで面白いから塾にある「徒然草」を貸してくださいって借りて読んでいたよね。
大きな進歩ですよね(笑)
――ほんとにそう!古典読んでいて、面白いな、もっと読みたいって思ってくれる人ってあんまりいないからすごいなって思って。レベルの高い大学を受けるってなると、小手先の勉強だけだとなかなか難しくて、檜原くんはやっぱりそういう所から興味を持ってくれたからこそ、あのゼロの状態からそこまで行けたんじゃないかなって思うので。
過去問を解いていた試験前の時期は勉強の調子を崩して波があった時期だったと思うんだけど、どうでしたか?
最悪ですね(笑)今まで模試でもA判定だったんでこのままいけるかなって思ったら、最後の方で全然だめになっちゃて引きずっちゃいました。
――入試の時は?
その時も引きずっちゃいました。それまでの貯金で何とか受かったっていう感じなんです。
――英語が一番調子を落としちゃってたよね。で、その時夏期講習で檜原くんの英語を担当していた伊藤先生に「檜原くん、大丈夫ですかねぇ」って話していたら、伊藤先生が「いや、でも彼は今まですごくやっていたから、その貯金があるから何とか乗り切るんじゃない」って言ってたんだよね。
ありがとうございます(笑)
――国語は調子は落としていたけど、読み方が入塾した当時みたいな読み方には戻っていなかったから。論理的に、全体で筆者が言いたいこととその関係性を押さえて読めるようになって、その読み方はちゃんと身についていたから、調子をもし落としても、がくーっと落とすことはないんじゃないかなって。だから結果もちゃんと出たんじゃないかな。
それは良かったです(笑)
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2.明治大学にゾッコンです!
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――じゃあ次は志望校について。入塾した当初からずっと明治に行きたいって言ってたけど、志望校を明治に決めたのはいつ?
確か高2の夏で、オープンキャンパスに行った時ぐらいから、もう明治にゾッコンです(笑)もう明治しかないです、僕には(笑)
――それにしても、明治受かったのすごいよね。高校でも優秀だったでしょ?
学校での成績は良かったですね。でも高校の成績だから、たいしたことないです。
――そういえば、早稲田に受かっても明治に行きたいって言ってたよね(笑)残念ながら早稲田はだめだったけど。それ、やりたかったね。
そう、それやりたかったんですよ!でも親は早稲田派なんで、何が何でも。
――もし受かっていたらバトルだった?
そうバトルでした。紫紺の明治とえんじ色の早稲田で、進学先決定の早明戦をやるっていう(笑)
――負けられない戦いだね。
負けられないですよ!もう絶対負けません!(笑)
――でも早稲田の入試も全力で取り組んだんでしょ?
そうですね。問題は今考えると、明治より簡単に思えたんですよ、その時は。国語は難しかったんですけど、英語と日本史に関しては、気持ちの問題かなあと思うんですけど、全然難しくないなと思って。
――でも甘くなかった?
うーん。
――合格するレベルの人たちの層が高いし、人気あるし、倍率も高いからね。
ま、いいんです(笑)明治なんです、僕は。なぜか今日着ているトレーナー、ハーバードですけど(笑)
――2年生になって、勉強頑張ったって言ってたけど、何をがんばっていたの?
定期テストの勉強をがんばっていたというぐらいです。がんばったらめっちゃ成績上がりましたね(笑)
――どういう風に勉強してたの?
今まで1年生の時にテスト勉強したことなかったんですけど。英語はしていたんですけどそれ以外はしてなかったんですよ。2年になってワークとか解いていたら点数取れました(笑)
――今の話は全然参考にならない(笑)それまでやらなさすぎたんだね。
中学の時も200人中178位ぐらいから、ちょっと勉強したら最高20位ぐらいになったんで、150人抜きだったんですよ。
――ムラがありすぎ(笑)
そう差が激しいんですよ(笑)
――それだけの能力があったってことだね。しかもどんだけさぼってたか(笑)それで、成績が上がって、上を目指そうってなって、明治に決めたって言ってたけど、明治を志望した決め手は何かあったの?
最初はデータ的に見て、日本留学アワーズ1位とか、志願者数1位とか、就職サポートランキング1位とかすごいなあと思って、オープンキャンパス行ったらすごく居心地が良かったんで、客観的に見ても主観的に見ても最高じゃないかと思って、これしかない!と思って、それ以来明治にゾッコンです(笑)
――他の大学には見学行かなかったの?
行ったんですけど、そこまで惹かれるものがなかったです。
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3.偏差値70になるための英語・日本史の勉強法
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――じゃあ明治に決めてからは、受験で必要のない数学とかは捨ててた?
捨ててました。定期テストの勉強はさすがにやらなきゃいけなかったんで、テスト前はやってましたけど、ほぼ捨ててました。
――そうだよね。成績表の文系科目と理系科目との差がすごかったもんね。文系科目、特に英語や日本史はかなり優秀な成績を収めていたけど、これも自分で頑張っていたよね?
英語や日本史は自分の中で勉強法ができていて、それをやっていたらめちゃくちゃ取れました。
――ではこれを読んでいる皆さんのために、その勉強法をぜひ教えてください!
英語において重要なことは、文の要素をきちんと押さえることと音読のこの二点です。文の要素は、たとえば「I am glad that~」の「that節」なら「私はthat節でうれしいよ」という意味なんですけど、多くの人は「be glad that」で構文として覚えると思うんですけど、突き詰めていくとそうではなくて、ここでの「that」は接続詞なんですよ。
「that節」というのは名詞節を作るんですね。名詞は時に副詞の役割をするんですよ。「I」がSつまり主語で、「am」がVつまり動詞で、「glad」がCつまり補語で、「that節」が副詞なんですよ。でその「that節」は「glad」という語への修飾もしくは「I am glad」という文全体への修飾になるんですよ。
で、何でもかんでも構文で覚えるのではなくて、こういうふうにきちんと文の要素を把握していくと、難しい修飾のオンパレードの文でも、難なく理解できると思います。
――ほおおー。すごいねえ。それは勉強している中で自分で気付いたの?
はい、そうですね。勉強していると疑問に思うんですよ。文の要素が、一文一文が何でこうなるか少しでもわからないと考えちゃうんですよ。それを突き詰めていった結果、修飾も全部一読しただけでわかって読めるようになりました。みんな避けて通ると思うんですけど、これは絶対重要です!これは絶対やったほうがいいです!!一押しです!!
――音読は?
受験勉強って制限時間があるじゃないですか。英語を日本語に訳す時間なんてないんですよ。だから英語を英語で理解することが重要なんですけど、僕のように純ジャパ(笑)純粋なジャパニーズはどうすればよいかと言うと、音読なんですよ。音読することによって英語を英語のままで理解する力が身について、かつ英語のリズムとか強弱とかも覚えられるので、この二つをやれば偏差値70は軽く行きます!
――おおー、すごいなあ!!じゃあ日本史は?
日本史って狭くて深いっていうイメージじゃないですか。だからいろんな所から一つのことに対していろんな角度から問われるんですよ。その見方を知るというのが目標だと思うんですよ。
具体的に僕がどうしたかというと、まずインプット、アウトプット、切り口を覚えるっていう三つの段階に分けました。「インプット」の段階は「石川の日本史実況中継」という参考書をもう全部覚える勢いでひたすらひたすら読んでインプットします。
年号に関する別冊があるんですけど、それもきちんと覚えます。よく「年号なんてどうでもいいよ。流れが重要だ」っていう学校の先生がいるんですけど、そういう先生って大体年号覚えてるんですよ(笑)それってずるくないですか?!
――いるいる!そういう先生ってもともと日本史ができる人だから、覚えようとしなくても自然と覚えちゃうんだよね。
だから説得力ないですよね(笑)しかも早稲田の問題なんて「一年ごとに古い順に並べよ」みたいな感じなんで、年号暗記は必須なんですよ。だからこれは絶対やってください(笑)
「アウトプット」は東進の「表解演習」と「一問一答」をひたすら繰り返してやるっていうことが重要です。この二つで河合の記述模試だったら偏差値70は普通に行くと思います。
たぶん70は軽く超えます。私大用には「切り口を覚える」ということで、総合問題集を、いろんな角度から見るために、ひたすら何冊も何冊も解くことが重要です。これやれば無敵です。
――なるほどー!勉強のやり方も段階に分けて考えるのは檜原くんぽいね。
これで河合の第3回の記述模試で偏差値77行きましたから。僕ができたんだからみんなできると思います。
――日本史や世界史は、みんな覚えることだけやってて、アウトプットの練習をしない人が結構多いよね。あといろんな見方っていうのが、教科書に書いてあるそのまんまだけを覚えて、問題に対応できない人も多いよね。
あーそれもう最悪ですね。
――じゃあ逆にこれをやっとけばよかったな、とかこれは失敗だったなっていうことはありますか?
英語は特にないんですけど、日本史は一問一答に手を出したのが高3の秋ぐらいからで遅かったんですよ。「表解演習」はやっていたんですけど、一問一答は絶対にやったほうがいいなと思いました。
――とってもわかりやすい説明、ありがとうございました!
いえ、とんでもないです。みなさんがんばってください!(笑)
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4.勉強しなさすぎた小・中学時代
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――次は小学、中学の頃について聞こうかな。さっき全然勉強してなかったって言ってたけど…
ほんとに勉強してないです。たぶんクラスの中でも一番勉強してないっていうぐらい全然勉強してなかったです。中学時代、理科の定期テストずっと9点とか。授業中も授業を聞いてないですし、出歩いて友達としゃべってたりとか寝てたりとか。
――えー?!そうなの?!
はい。だから高校行ってはじめて、みんなが座席にちゃんと座って前向いてるんですよ。何にもしないんですよ。それ、びっくりしちゃって。
――えーーーー?!うそーーーー?!
そんなのありえないと思って。高校入試直前でも僕、出歩いて友達と話してっていうのが日常だったんで、めっちゃびっくりして。
――クラスがそういう雰囲気だったの?
そうですね。その中でも頭いい人は宇高とか行くんですよ。でも僕は落ちてって感じで。
――県立高校はどこを受けたの?
北高ですね。でも下野模試250点ぐらいだったんで北高なんて受かるはずなかったんですよ。
――じゃあ県立落ちて、そこから明治に受かったんだから相当すごいと思う!だって県立に入れたとしても、明治に受かること自体すごく難しい。いやあ、それは相当頑張ったなあ、すごいなあ。それにしても中学まで勉強しなさすぎだよね。
そうですね(笑)一応塾に行ってたんですけど、集中も何にもできなくて、今思えばお金無駄にしたなあって。
――その当時は勉強する意味が見いだせなかったとか?
それもありますね。高校はどこでもいいやみたいな。
――将来なりたいものはなかったの?
ビジネスマン!(笑)
――それは昔から変わらないのね。
はい(笑)四年制大学には行きたいなあとか、そこそこの大学に行きたいなあとか、努力しないくせに思ってました(笑)
――じゃあなんとなく行けるかなあみたいに思っていたんだ。
そうです。
――親御さんは勉強しなさいとかって言わなかったの?
小学校の時にすごく読書をした方がいいよって言われたんですけど全然しなくて、今は後悔してるんですけど(笑)中学の時も高校の時も特にそんなにはうるさく言わなかったですね。
――じゃあ、塾行きたいって言ったら、応援するよーみたいな?
そう、そんな感じです。
――そうかあ。それにしてもすごいなあ。高校時代からがんばっても間に合うってことだね。
そうです。間に合います、余裕です。
僕、中学の時、数学なんて全然できなくて、通っていた中学の問題は簡単なんですけどそれでも40点とか全然取れなかったんですけど、高校に行って最初だけ真面目に勉強したら80点以上取れたんで、中学の勉強と高校の勉強ってそこまで関連性が強いってわけじゃないのかあって思いました。(※注意!本当はすごく関連性があります。)
国語は違うかと思いますけど。
――古典は高校から頑張る分野だけど、現代文は積み重ねが重要なところがあるからね。
そうなんですよ。みんな強いんですよ、クラスの人が。何で強いのかなって思って聞いたら、みんな小さいころから本を読んでたっていうんですよ。それ重要だなって思いました。めっちゃ後悔です。
――でも塾で文章の読み方の基礎は身につけたから、あとは大学行っていっぱい読んでください!
はい、文学部なんで(笑)
――それにしても衝撃の小学校・中学校時代(笑)
僕みたいな人、結構多くないですか?
――たまにいるけど、檜原くんぐらいやってなかった人は初めてかも。
おおー素晴らしい!!
――2015年の合格者インタビューに載っている北高から明治に受かった前原くんも全然勉強してなくて2年生の時にビリの方だったって言ってて、かなりの衝撃度だったけど、彼は一応北高に受かってるからなあ。それを考えると檜原くんの衝撃度もかなり大きいかな。
それ、うれしいですね!
――かなりすごいと思います!塾に入った時は英語や日本史はすでにできていたから結構がんばってやっていたのかなって思ってたんだけど。
英語は中学校の時は授業は聞いてました。なんで聞いてたかは覚えてないんですけど、いい先生だったからかな。授業だけは聞いてました。それ以外はやってないですけど。
――じゃあ英語はそこからの積み重ねがあったんだね。やっぱり積み重ねが必要な教科は早めにやっておいたほうがいい?
もちろんそうです。
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5.受験期直前のスランプを乗り越えて
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――じゃあ次は受験期について聞こうかな。まず受験期直前に檜原くんから「受験したいところしか受けない」って言われて結構衝撃だったんだよね。もう受かったから言っていいと思うけど、実はそのころ、おうちの方から「どうしましょう」って相談のお電話があったんだよね。
えっ?えーーっ?!まじですか?!初めて知った!
――ちょうど英語の調子が落ちてスランプ気味なのに行きたいところしか受けないって言っているからどうしたらいいですかって。じゃあ塾側からもちょっとアプローチしてみますね、って。おうちの方心配してたんですよ。
驚きだー。
――私も檜原くんに聞いたら「行きたい大学に受からなかったら専門学校へ行きます!」って言われて、まさか滑り止めを受けないとは思わなかったからびっくりして。
で、英語の調子も落としていたし、このまま受けたいところだけ受けるとプレッシャーでうまくいかない可能性が高いかなって思って、第一志望に余裕をもって受けるための練習になるからって言って考え直してもらったんだよね。
ただ時期的に出願できるところが限られていたけど、とりあえず東京理科大に出願してもらって。あれは練習になりました?
そうですね。めっちゃ落ち着いて、もう全く緊張しなかったんですよ。英語は満点行くんじゃないかっていうぐらいできたので、結構大きかったですね。受けてよかったと思います。
――そう言ってもらえてよかったです(笑)理科大のあとは…
もう明治尽くし、明治の嵐です(笑)
――その時期はどうでしたか?
試験二日前に緊張するんですよ。その時はやばいなあって思ったんですけど、前日と当日はそこまで緊張しなかったです。もう無心で。
――そうかあ。確か明治の試験が始まる直前の授業の時に「明治に行けること自体がうれしいんです!」ってすごくうれしそうにしてたのが印象的で。
そうでしたね。そりゃ「紫紺の明治」ですもん(笑)あんな素晴らしい大学の試験を受けに行けるなんて(笑)
――試験日もそんな感じ?
明治の魅力っていろんな人がいることもあるんですけど、試験の時も教室を見回していろんな人がいるなあって楽しんでました。地味な人もいれば、すごくいかつい人もいれば、おしゃれな人もいればっていう感じで、めちゃくちゃいろんな人がいるんで、面白かったです。
――じゃあ大学入ってからも楽しみだね。
楽しみです!
――では試験中にこれはうまくいかなかったなあっていうことはあった?
得意教科で結構しくじったんですよ。英語ができても日本史ができなくて、日本史ができても英語ができなくてっていうのが多くて。よく考えたら国語が安定してできたなって、一番手ごたえがあったなって感じなんですよね(笑)
――おー良かった、良かった!
小論担当の鈴木先生が、小池先生の国語の授業を取った人が入試本番で一番国語ができるって言ってたんですよ。それもわかる気がします。
――うれしいですね(照)
あっでも、法学部の国語の問題は意味わからなかったです。福沢諭吉とかの昔の文章だったんですよね。あれは別格です。難しすぎました。
――そういう近代文語文て言われる文章は、一橋とか早稲田の文学部とかには頻出だけど、明治の過去問ではあまり見かけないから、対策して慣れておかないと難しかったと思うよ。
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6.自分のやり方を貫いた達成感
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――さっき受験舎は日常だって言ってたけど、居心地は良かったですか?
もちろんそうです。だって3日連続で勉強できない子が夏期講習から入塾してから毎日来るようになるんですよ。そんな塾なんてないですよ!
――檜原くんを見かけない日はほとんどなかったよね。毎日塾で勉強してお家帰って寝るという感じ?
そうですね、家まで自転車で1時間だから11時に家着いて。
――そうだよね、いつも夜10時まで自習してたもんね。えらいよね。
いやあ、心に決めていたことがあって。自転車で塾に来たときは大雪でも嵐でも自転車で必ず帰るっていう(笑)
――えーでもそういうときぐらいは自転車じゃなくても…
いやでも、全部自転車で帰ったんですよ!カッパなしで。
――えー?!じゃあびちょびちょ?
そうです。さすがに受験直前期は迎えに来てもらいましたけど、それ以外はずっと自転車で来たら何があっても自転車で帰りました!
――すごい!!
やりきった感があります(笑)
――檜原くんて、これって決めたら必ずやり遂げるよね。あまり妥協しないタイプだよね。
差が激しいんですよね。どうでもいいことはどうでもいいというか。それはちょっと良くないなって。
――でもこれって決めたときの目標へ向かう力はすごいから、良いことだよね。
ありがとうございます!
――でも適当な時は適当過ぎるよね(笑)
そうですね、学年1位の教科もあればビリの教科もあるという(笑)学校の担任にも言われたんですよ。高2の最後の模試が明治がA判定で、上智もB判定だったんですよ。ただ受験の判定で必要のない数学が異様に低くて、それで担任に怒られました。一辺倒な知識じゃだめだ、総合的な力を身につけろって。
――そうだね、本当は総合的な知識があった方がいろいろな面で役に立つとは思うけど、受験までの時間が短いことを考えると、檜原くんのやり方はある意味成功だったんじゃないかな。
そう思います、僕も。苦手を潰すよりも得意を伸ばした方がいいなって。それが自分には合ってるかなって。
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7.受験舎は幸せオーラに溢れている!?
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――受験舎で勉強していて、これが良かったっていうことはありますか?
全部ですよ。あと雰囲気ですよ。雰囲気が最高です!先生一人一人が幸せオーラで溢れてる(笑)毎日めっちゃ楽しそうなんですよ、先生たちが。教えているときもめっちゃ楽しそうなんで、こっちまで幸せになって、それが良かったです。
――幸せオーラは初めて言われたよ(笑)そう言ってもらえてうれしいです!!塾内に学校の友達もいたみたいだけど、それも良かったですか?
そうですね、結構話してたんでそれも良かったですね。1年生の時の同じクラスの人がすごく多いんですよ。
――今年宇短附の人多かったもんね。じゃあそういう点で塾にいやすかった面はあるかな。
そうですね。
――檜原くんて、自習の時はひたすら集中して、塾が終わって帰るときに友達と話すっていう感じだったよね。だからメリハリがちゃんとついていたよね。
ありがとうございます。それは意識してました(笑)自習室に「私語厳禁」て書いてあったんで(笑)
――じゃあ、塾でこうだったら良かったのにっていうのはありますか?
それはもう日曜日が開いていたら、ですよ。先生にとって酷ですけど(笑)日曜は本当に最悪ですよ!やる気も出ない、塾以外で勉強できない、もう何にもできなかったですね。
――そうですか、それは申し訳なかったなー。
いやあ、それをしてもらうと先生方に酷ですからね。でもモチベーションが上がらないときは2013年のラグビー明早戦、世の中では早明戦って言いますけど(笑)その明治大学の校歌を聞いてました!
――えっ校歌を聞くの?!
もう最高ですよ!素晴らしかった、ほんとに!!もう感動しちゃって、2年の時に涙流しちゃいました。
――明治大学は、こんなに明治が好きな人に来てもらえて幸せだね(笑)
やっぱり明治がナンバーワンです。大学の校歌を聞くっていうのはモチベーション上げるのにいいと思います。
――じゃあ檜原くんのオススメということでインタビューに必ず載せておきますね(笑)
お願いします(笑)
あと「Meiji Now」っていう明大生のためのサイトがあるんですけど、よし自分はここに行くんだって見てました。
――だからずっとモチベーションが切らさずに猛進して勉強できていたんだね。
だから本当に感謝しています、ありがとうございます。
――いやいやいや、私たちは場所を提供しただけですからね。
いやいやいや(笑)もう幸せオーラがほんとに癒しですよ(笑)教えているときに全然、嫌そうじゃないですもん。ちょっと面倒くさいなあとかそういうのが全然ない。
――あーなるほどね。仕事としてやっているみたいなのがないってことだね。
そうです。そんな幸せオーラ出ている人なんてあまり見ないですよね。先生たちはめっちゃすごいですよ、ドバーって。真正面からパーって浴びて勉強してました!(笑)
――そんなふうに思ってもらえて本当に良かったです!
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8.目標を持つことの大切さ
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――じゃあ受験を漢字1字または熟語で表すと何ですか?
「糧」じゃないですか。「糧」。結果はどうあれ、受験勉強を最後までやり切ったっていうのは将来の糧になるんじゃないかって思います。
――将来の目標や夢を教えてください。
それが、やりたいこと・魅力的な仕事が多すぎて、まだ決まらないので、これからいろいろ社会に出て見ていきたいなって思います。
――ビジネスマンになりたいって言ってたよね?
商社とか航空会社とか公務員も面白そうだし、銀行員もいろんな職業が魅力的なのでまだ決まらないですね。ただビジネスマンというのは変わりないです。
――バリバリ働きたい?
そうです、僕は企業戦士ですから。僕は企業戦士になるんです、時代遅れだけど(笑)
――前、言っていたよね。戦後日本人がバリバリ働いたことが日本の高度経済成長をもたらしたんだって。
そうです、学校の情報の時間にも書きました。「尊敬する人々」って「高度経済成長期を支えたサラリーマンたち」って。
――檜原くんが就職するのは早くても4年後だから、また時代が今とは変わっているかも知れないね。その気持ちを今のうちから持っていることが就職するときにきっとプラスに働くと思うよ。大企業に入ってもまったく安泰ではない時代だし、あまり希望を持てていない人が多い中で、それでも、そういう気持ちで、そういう場所を目指すっていうのはすごく価値があるなって思うよ。
そうですね。あと大企業じゃなくてもベンチャーでも面白そうじゃないですか。
――そっちの方が直接的なやりがいが感じられるし。
そうです、そうなんです(笑)
――大企業だと自分一人がどんなにがんばっても目に見えた成果を感じるのは難しそうだよね。
そうなんですよ!
――希望に満ちあふれたオーラが出てきてる(笑)
ありがとうございます!!(笑)それも受からせてくれたおかげなんで!
――じゃあ今、勉強で苦労している中学生や高校生に捧げる言葉とかありますか?
目標を持つってすごくいいことだと思います。目標に向かって一歩一歩進んでいる時って、すごくつらくてもうやめたいなって思うと思うんですけど、今受験が終わって考えるとその時ってすごく充実してたなと思いますし、何にも考えないでダラダラして過ごすよりはめちゃくちゃ良い時を過ごせるんじゃないかなって思います。
――良いこと言うなあ。
ほんとですか?
――目標を達成して、夢を実現したからこその説得力のある言葉だね。しかもあの勉強しなさすぎを考えたら、余計だよね。じゃあ最後に大学受験が終わって、感謝したい人は誰ですか?
もう、みんなです。もちろん受験舎もそうですし、親がいてこうやって受験舎に来られて勉強ができるっていう。学校の先生もお世話になったんで、もうみんなですよね。携わってくれた方々、みんなに感謝です。
――言い残したことある?
いや、ないです!
――それでは、終わりますね。本日はありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました!!