vol.14 世界で一番美しい元素図鑑

セオドア・グレイ(著)
ニック・マン(写真)

この記事の先生

加納 麻菜実 先生

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子供の頃から図鑑が好きでした。学校の図書館に置いてある動物図鑑を広げては、気に入った動物の絵を描いていました。今回紹介したいのは、動物ではなく、元素の図鑑です。

この本は、新聞の書評欄で知りました。元素の図鑑とはいったいどのようなものか。「世界で一番美しい」とは、大きく出たものだと思いましたが、どれだけのものか見てみたいという思いで本屋に行きました。ページを開くと、黒い背景に映えるさまざまなものの写真に目を惹かれました。当初、購入する気はあまりなかったのですが、もっと見ていたい、手元に置いておきたいという気持ちから、購入してしまいました。

導入部分には、ルクレティウスという古代ローマの哲学者の言葉があります。「いかなるものも、無に帰することはありえない。万物は分解されて元素に帰する。」すべてのものは元素からできている。世の中に存在するもの、目の前にあるもの、そして自分自身は元素から成るということに思いをめぐらせながら、この図鑑を眺める時間が私のお気に入りです。