ひとりひとりの生徒と向き合う個別指導の実績がある受験舎の先生たちが、子供たちのモチベーションをアップ させるノウハウや、やる気にさせる言葉を親御さんたちへレクチャーします。

其の42 自分に自信を持て!!

この記事の先生

鈴木 克美 先生

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 この時期になると、推薦入試や特色選抜入試の相談を多く受けます。毎年のことですが、私が一番感じるのは“自分を売り込む力の下手な子が多い”ということです。

 

昔からよく言われていることに「つまらないものですが・・・」と言って、手土産を渡す日本人が少なくないという話があります。

 

これは、日本人が美徳としている“謙虚さ”から出ているものだと思いますが、外国人の方たちから見れば、たしかに「つまらないものなら持って来るなよ」となるのでしょう。

 

どうしても日本人には“出る杭は打たれる”とか“高木は風に折らる”など、人より優れたところをあまり目立たせないようにする習慣があります。

 

これは、そういったことをひけらかすと、他人から妬まれたり批判されたりして、困難や災厄に出会うことが多いたとえとして用いられてきました。

 

さすがに一昔前ならともかく、これだけ世界の情報が瞬時に手に入る世の中で、こういった感覚は薄れてきているのではと思うのですが、子供たちを見ていると年々、まったく逆の方向に進んでいるように感じます。

 

特に、携帯電話やスマートフォン、そしてインターネットの普及によって急加速されているように思えてなりません。

 

たしかに最近は“ネット社会”といういわばバーチャルな世界の中で、実名を出さずに平気で他人を傷つけるようなことを発信するという問題が発生しています。

 

そのためか、常に他人の目ばかり気にして自分の本心を表に出そうとしない子が多くなっているのかもしれません。

 

それでも、私は例えば推薦入試や特色選抜入試の自己PRや志望動機を記入する書類くらいは、少なくともそういった心配をする必要がないため、もっと強く、もっと堂々と、自分のよいところをアピールできるのではないかと考えていました。

 

例えて言うなら、一日に億の売り上げを誇る実演販売員のように、その書類を読んでくださるであろう進学先の先生を自分の世界に引き込むような文章を書くのではと・・・

 

しかし実際は、初めにお話したとおり、年々自己アピールが下手になってきているのです。

 

これからますます多くの若者が、世界に出て活躍することでしょう。そんな中私が心配なのは、今のように自分をアピールできずに育ってしまった場合、世界に出たときに一歩も二歩も他の国の人たちから出遅れてしまうのではないかという点です。

 

現に、IT関係や語学教育の分野において日本は他の国々から大きく遅れをとっています。

 

それだけでも問題なのに、さらに自己表現力などの部分でも遅れをとるとなると、将来日本の若者が世界で活躍する機会を大きく減らしてしまうのではないかと心配になってしまいます。

 

では、どうしたらよいのか?

 

一つは、もっともっと他人を褒める習慣を多くの日本人がもつことだと考えます。

 

これはなにも子供たちだけに対してではなく、家族や友人、会社の同僚など身近な人すべてを対象に考えるとよいのではないでしょうか。

 

例えば日本人の男は、自分の妻をなかなか褒めないとよく聞きます。でも、私もそうですが、やはり褒められればうれしいですし、自信にもなります。

 

褒めることは失いかけた自信を取り戻すのにもっともよい方法ではないでしょうか?

 

二つ目は、もっと他人の話をちゃんと聞くことです。意外に思われるかもしれませんが、日本人の自己表現が下手な理由として、私は聞き下手を感じます。

 

これは授業などの際によく生徒に話すのですが、私の説明などをしっかり聞く生徒は、何か説明を求めたり、作文など文章で書かせたりしたときにそれなりのものを書きます。

 

しかし、説明や話を最後までしっかり聞かない傾向のある生徒は、やはり自分で説明したりすることが苦手なようです。

 

これは、毎度私が生徒に話して聞かせることなのですが

①人の話をちゃんと聞くと、その人が何を言おうとしているのか自然と考えながら聞くようになる

② よく聞いていると相手の話し方の良い点・悪い点に気づくことができる

③他人に、何かを伝えるために最も良い(聞いていてわかりやすい)話し方というのを自然と身につけることができる

④その体験を踏まえて、今度はその話を最低3人に話す

(ここがポイント)

⑤まず1人目に話す

⑥1人目に話して反省したところを2人目の人に改良して話す

⑦さらにそこで再度反省点が出る。それを踏まえて3人目に話す

 

きっと3人目には最も洗練された話し方ができていることでしょう。それを繰り返していくことで自分を他人にアピールする力が育っていくことでしょう。

 

いずれにせよ、推薦入試や、特色選抜などの書類は自分を売り込むためにあります。

 

これからの若者にはもっともっと

「私にはこんないいところがあります!!こんな私を合格させなかったらこの学校はきっと後悔しますよ」くらいの気概を持って臨んでほしいと思います。

 

そして近い将来、日本人として世界に大きく羽ばたいていってほしいものです。